史読む月日―ふみよむつきひ―

歴史のこと、歴史に関わる現代のことなど。

近代の日本

シリーズ『日本の近代』9巻、『逆説の軍隊』(戸部良一著)は旧日本陸軍について知るにはどの本がと尋ねられたらこれをと勧められる一冊だった。

戸部良一『逆説の軍隊』(中央公論社)。陸軍についての基本的な知識や問題について総合的に書かれていて、とても参考になる。軍隊について何か一冊、と言われたら勧められる一冊だと思う。 声高に非難するでもなく弁護するでもなく、冷静で適度な距離感が読…

みなもと太郎『松吉伝』は、日露戦争から朝鮮統治、満洲国建国への時代に生きた無名の男のとんでもない生涯をちら見する作品だった。

みなもと太郎『風雲児外外伝 松吉伝』(復刊ドットコム、2014)読了。発行所が「復刊ドットコム」になっているが復刊ではなく、当初『斬鬼』という時代物の雑誌に連載され、それが廃刊となって、一時『コミックGUMBO』という無料誌に掲載するという話もあっ…

小林よしのりさんの『大東亜論』は、戦前の「国士」たちを生き生きと画面に蘇らせていた

今日は簡単に、小林よしのり『ゴーマニズム宣言SPECIAL 大東亜論 巨傑誕生篇』に目を通した感想を書いておきたい。 先日来、たまたま小林よしのりさんについて書いたら、ちょうどその書いている期間に小林さんの新作『大東亜論』の発売があったので、これも…